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「MOON」 [詩]

光が、時によって
人の心を迷わせる
光に導かれ
魂がやって来た

雲を押しのけ
光とともに
風がその香りを
運んでくる

虹がかかるとき
反対に雲を呼び
水を呼び寄せる
恵みの雨となり
やがて川になる

彗星が横切り
嵐になるとき
海に隠れた
球を捜し出す

その見つけた球を宇宙(ソラ)へ投げ上げ
月を満たそう

***「あるタイトル達」から単語を選び出して並べたら、ちょっと中途半端な感じになってしまいました(汗)***


「雨の中を佇んでみた」 [詩]

強雨の中を佇んでみた
風もなく、真っすぐに落ちてくる雨粒に囲まれて
跳ね返る滴に足元が濡れていく
噴水の中にいるような、
小さな滝に打たれているような錯覚を感じた

小雨の中を佇んでみた
遮るものがないから、服が濡れていくのが見えた
側を足早に人が通り過ぎる
空気も動いている中で
一人だけ時間が止まったような感覚を覚えた

霧雨の中を佇んでみた
傘はいらないような、
使いたいような微妙なところ
微かに風が吹いて、冷たい雨粒が当たる
誰かに頬を撫でられたような感じがした

霧の中を佇んでみた
いつもより濃いから、
音まで遠くなったように聞こえた
薄い水の中にいるようで、手で空気をかいてみる
足を使わずに移動できそうな気がした

雨の後の晴れた日に、滝の側に佇んでみた
日差しは暖かいけれど空気は水気を含んで冷たく
でも
滝からの「レイキ」に包まれて
心身ともに安らいでいくのがわかった

このまま、
自然の中に溶けていくのもいいのかもしれない

先日、雨の中立ち止まってみて、思いついたものです。
雨でも楽しくなれると、いいですよね。


「時を駆ける少女」 [詩]

あの時私は
時を駆け抜ける少女を見た
長い髪をなびかせ
天駆ける馬のように
かろやかに走る姿を

彼女は聞こえない歌を口ずさみ
月のような微笑みを浮かべて
屋根から屋根へと駆け巡り
きらめく軌跡を残して
空高く翔けていた

ある日彼女は
私を見つけて微笑みかけ
空を指さした
そこには
雪のようにきらめいている星々と
それらの間から
神話に息づいている
古代の人々とが見えた
彼らは彼女の後について
我々のところまで来いと
手招いていた

ほんの一瞬、
月の光で彼女を見失った為に
永久に彼らの元へ
行けなくなってしまった

今でも彼らは手招いている
けれど彼女は見つからない
見つからない代わりに
彼女の軌跡は見える

あの時私は本当に
時を駆ける少女を見た

予想外のファイルの中から、出てきました。ブログに載せてくれ、と言っている
ようでしたので、載せました(笑)。
作った日付をみると、学生時代最後の頃に書いたものでした。
な、懐かしい…?(笑)


「宇宙(ソラ)へ」 [詩]

いつか
全てが見えなくなった時、
鳥になろう
青く大きな空をはばたき
地上にあるものを見つめて
太陽の光の中に溶けよう

いつか
全てが聞こえなくなった時、
魚になろう
広く澄みきった海を泳ぎ
水の中に響く音を聴いて
碧い碧い水の色に染まろう

そして
全てが透明になった時、
偉大なる母、海と
広大なる父、陸とに別れを告げて
宇宙(ソラ)へ還ろう

唐突に、この詩の一節を思い出しました。
原稿を探したら出てきたので、載せてみました。


「立山連峰」 [詩]

わさび畑
澄んだ空気
冷たい水流
鮮やかな紅葉
自然の匂い
白と碧と緑の調和
岩肌の温かさ
そびえたつダムの高さ
留められた水のよどみ
トンネルの中のケーブル
東西南北雪の山
雪の中ではしゃいでいる自分
みくりが池のみどり
トロッコから見る渓谷
谷間をつなぐつり橋
雪に閉ざされる鉄道
ファインダーの向こうで
すまし顔の友

雪を踏む感触
近いようで高い星達

野性の感覚を呼び覚まされて
とまどいを感じる

偉大なる自然に
敬礼

随分前に書いた詩です。
その時一緒に行った友人をふと思い出して、そしてこの詩を思い出しました。

おい、冴さん。元気にしてるか?
(…って、彼女、このブログのこと知らないんだよねぇ…sigh)


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